2026.05.11

PCCJ Rd2 / Rd3 岡山
ニュータイヤは実は滑りやすい?

Carrera Cup Tire Management

THE LOT.がスポンサーを務めるSTAR RIZE RACING。

現在参戦しておりますPorsche Carrera Cup Japan 岡山 Rd2 / Rd3。

前回に続き、今回も“タイヤ”について少し分かりやすくお話したいと思います。

皆様、

「新品タイヤ=最初から最強グリップ」

だと思っていませんか?

実はこれ、半分正解で半分不正解なのです。

ニュータイヤは最初、実は滑りやすい

レース用タイヤでも市販タイヤでも、

新品タイヤは最初かなり神経を使います。

なぜか。

それはタイヤ表面に“油膜”のようなものが残っているからです。

タイヤは製造時、金型から剥がしやすくするために離型剤などが使用されます。

その影響で、完全なグリップ状態ではないことがあります。

つまり、

新品だからといって、最初から100%グリップするわけではないのです。

レースでは、この“一皮むける”までが本当に重要。

慎重にタイヤへ熱を入れ、表面を馴染ませ、適正な状態へ持っていきます。

一皮むけた瞬間が最強

タイヤが適正温度へ入り、

さらに内圧も狙った数値になってくる。

そして表面の油膜が取れてくる。

この状態になると、

タイヤは一気に本来のグリップ力を発揮します。

コーナーで曲がる。

ブレーキで止まる。

アクセルを踏んでも逃げない。

まさに“タイヤが路面に張り付く”感覚です。

ドライバー達はこの“おいしい状態”をできるだけ長く使うために戦っています。

でも、最強状態は永遠ではない

当然ながら、

タイヤは走れば走るほど摩耗していきます。

熱が入り続けることでゴムも疲労していきます。

すると少しずつグリップ力が低下していくのです。

つまりタイヤには、

“最もおいしい瞬間”

が存在します。

レースでは、そのピークをどこで使うかが非常に重要。

予選なのか。

決勝序盤なのか。

最後のアタックなのか。

この判断がレース結果を左右します。

中古タイヤはどうなのか

では中古タイヤ(スクラブタイヤ)はどうでしょうか。

中古タイヤは一度熱が入り、表面の油膜もすでに除去されています。

そのため、

新品タイヤのような“初期の滑りやすさ”は少ないです。

しかし当然ながら、

既に消耗しているタイヤになります。

つまり“最強グリップゾーン”が短いことも多いのです。

最初からある程度グリップはする。

でもピークは短い。

だからこそ中古タイヤにも扱い方があります。

レースはタイヤとの戦い

さらに難しいのは、

タイヤは周囲の環境によっても大きく変化すること。

例えば、

気温。

路面温度。

時間帯。

天候。

気圧。

路面コンディション。

そしてピットインのタイミング。

全てがタイヤへ影響します。

晴れていたのに突然曇るだけでも、

タイヤ温度は変わります。

路面温度が数℃違うだけでも、

フィーリングは大きく変化します。

だからこそレースエンジニアやドライバーは、常にタイヤと向き合っています。

タイヤを守るのか、攻めるのか

レース中、

最初から全開で攻めるのか。

タイヤを守りながら後半勝負にするのか。

これも戦略の一つです。

タイヤを使いすぎれば後半苦しくなる。

でも温存しすぎれば前へ行けない。

その絶妙なバランスを探り続ける。

だからレースは奥深いのです。

車を速く走らせるのはエンジンだけではありません。

たった4本のタイヤをどう使うか。

そこにプロの世界があります。

次回も引き続き、Carrera Cupの世界を分かりやすくご紹介してまいります。

ぜひお楽しみに。

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